デザイナーズマンションのステージングについて

理想と現実をつなげるツールとして

デザイナーズマンションは天井が高い、窓が大きいなど「開放感」を考えられた間取りが多く、また見た目がオシャレな事から大変人気のある物件です。その反面、デザインにこだわっている物件も多く、内覧で部屋の使い方や、住んだ後のイメージが湧きにくい一面もあるかと思います。

本日はそんな物件のステージングをご紹介させていただきます。

そのお部屋で生活しているイメージを

このお部屋は土間を大きくとった都内のデザイナーズマンション。20㎡程のワンルームに大きな土間が特徴的なお部屋です。

見た目はとても素敵ですが、全体の広さに対して土間部分を大きくとりすぎていた為、案内が入っても成約しづらいとのご相談を受けました。そこで、ステージングで土間を有効的に使う提案を行いました。

具体的には、カウンターテーブルを土間に配置し、バーの様な空間を演出。この場所にカウンターテーブルを置く事で、キッチンからの導線がよく使い勝手のいいお部屋である事を印象付けました。

家具は実際に使うものを最小限置く!

単身入居者様が住む際必ず置くであろう大きな家具(ベッドやTV台)を配置。自分の持っている家具を置いた際のイメージができる様にしました。

さらに寛いでいる未来の自分を想像できる様、1Pソファを置きました。ソファはロータイプのフロアチェアを選定し、入った時の視界を遮らない様工夫しました。壁面を有効に使うご提案として、DIYで天井と床に突っ張りで柱を立て、そこにライトを仕込み、備え付けのオープンクローゼットを明るく照らしました。お隣の脱衣室入口に収納を置き、タオル等の日用品を収納する事をイメージさせました。

こうする事で、シンプルでカッコよく生活している未来の自分を想像できる空間を提案させて頂きました。現在お住まいの入居者が、男性が多かった事、賃料、駅からの距離、設備等を勘案し、ターゲット設定を行いました。


この部屋のホームステージングはワンルームプラン(70,000円/3カ月)をご利用頂き演出致しました。このお部屋は設置後10日でお申し込みのご連絡を頂き、13日後に回収をさせていただきました。

ホームステージングをする事で内覧は「入居後の自分」を想像できるようなエンターテイメントへと変化します。
空室のお部屋に入ってブレーカーを上げる。
照明が点いたとたんに「うわっ素敵!」と感じさせるのは、ショーやステージのオープニングと同じです。まだ見ぬ未来の入居者様へ向けて、一緒にお客様を楽しませてみませんか?ホームステージングにはそんな力があると私は信じています。

この記事を書いた人

森山由佳

株式会社 空間工房/ROOMディレクター・宅地建物取引士

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