ペルソナの設定~空間工房的ホームステージングのポイント~
前回からの続きになります。
前回はおおまかに当社のホームステージングのポイントを説明しましたが、今回はそのポイントごとに詳しく掘り下げていきます。
カクテルパーティー効果

皆様はお部屋を募集する際、間取りや賃料から大まかな入居者層は絞れていると思います。空間工房ではそこから更に入居者層を細かく設定しています。
これが一番重要な要素と捉えています。
年齢・性別・職業・年収・家族構成・住所・ライフスタイル・価値観・趣味趣向などを、一人の人物像として設定します。
「自分の部屋を借りてくれるなら、どんな人物だってかまわない」という気持ちはあると思います。
なるべくなら大勢の人に知ってもらいたいし、いろんな人に住んでもらいたいという気持ちは当然です。
ですが、次の理由から、理想とする顧客像「ペルソナ」は、一人の人物として絞った方が良いことがわかります。
人は騒がしいパーティー会場のなかでも、自分が興味のある会話や、自分の名前などは自然と聞き取ることができます。
これを心理学では、カクテルパーティー効果と言います。
もしも不特定多数の人へメッセージを発信したのなら、それはまさに騒がしいパーティー会場での騒音と同じです。誰も意識を傾けてくれません。
それよりも、ペルソナである人の名前を呼んで、「自分のことだ!」と意識を傾けてもらう必要があります。
ホームステージングにおけるペルソナ設定
ホームステージングでも同じ事が言えます。
私がペルソナを設定する時、現在お住まいの入居者様の情報から逆算をしています。
例えば、現在女性で30代の方が多く住んでいる。物件は駅から近いが少々古い。
賃料は高くないし、原状回復もしているがなぜか決まらない。
こんな物件があるとします。
今後も同じ属性の入居者が見込まれる事から、女性向けのモデルルームにしようと決めます。
そこから、ペルソナとなる一人の人物像を設定します。
皆様のお部屋はどんな人が「借りたい!」と熱望するお部屋でしょうか?
設定したペルソナに一度なりきってみると、その女性がどの様に住みたいかが見えてきます。
この時私が一番意識していることは主語が「I」ではなく「YOU」である事。住むのは私ではなく、ご入居者様である事。
私が好むモノではなく、ペルソナの好むモノを調査・想像する事です。
こうして設定したペルソナに向けてホームステージングを行うようにしています。
ホームステージングを行っていると設定したペルソナと実際の入居者は異なる事もあります。
ペルソナと実際の入居者様が違っていたとしても、入居してくれた人は、ペルソナへ向けたメッセージに共感した人であることも忘れてはいけない要素です。
たとえペルソナと実際の入居者様が違っていたとしても、入居者に響き、オンリーワンのお部屋として成約されたのであればそのホームステージングは成功といえるでしょう。